淡路島の地質概要
淡路島の地質図
淡路島の地質は,地形概要で述べた地形区分とよく対応している。すなわち,南部の諭鶴羽山地,及び南辺寺山周辺の山地は,大部分が白亜紀の和泉層群から構成され,一部に鮮新世-更新世の大阪層群が分布する。北部の津名山地は,下位に白亜紀の花崗岩岩類があり,これを不整合で覆う中新世の神戸層群が北半部地域にのみ分布する。さらに,これらを不整合で覆い,大阪層群が全地域にわたり広く分布している。
大阪層群は,多くの活断層・撓曲により局地的に著しく急傾斜し,まれには断層(破砕帯)を介して花崗岩類と接する露頭も認められる。
なお,山地の山麓部・海岸沿いには後期更新世の段丘堆積物が各地に分布している。これらは,ほとんどが礫層・砂礫層を主体とする河成堆積物で,全域的には高位段丘・中位段丘・低位段丘・最低位段丘の4つに区分できる。